男性器は子どもの内は亀頭を包皮が覆っている状態ですが、大人になると亀頭が剥き出しになるのが正常です。
しかし中には亀頭を常に剥き出しの状態にできない人もいて、その状態を包茎と呼びます。
その包茎は、場合によっては衛生面に悪影響を及ぼしたり、性交渉に支障を来したりするなどのトラブルに繋がる恐れがあります。
その場合は、病院やクリニックなどで治療をした方が良いでしょう。
ただ実際に包茎治療を行う際に、どのような診察や施術をするのか、知らないという人は少なくありません。
そこで包茎治療のひと通りの流れを詳しく解説していきます。

診察によって包茎の種類や治療方法を決定

包茎には複数の種類があり、それぞれ治療方法や費用などが変わってきます。
そのためまずは診察によって、自身がどの種類の包茎なのかを突き止めることが大切です。
亀頭が包皮にほぼ完全に覆われてしまっている真性包茎であれば、衛生的な問題があるということで保険適用ができます。
そうすると支払う負担を大幅に減らせます。

しかし自分で亀頭を剥き出しにできる仮性包茎だと、健康的な問題は特にないと判断されるため、基本的には自費診療扱いとなります。
また真性包茎であっても、見た目や感度を重視するのであれば、保険適用ではなく自費診療での治療を受けた方が良いです。
そういったことを、あらかじめ診察時に医師と相談しながら、決めなければなりません。

そして包茎治療では麻酔を用いた手術を行いますが、その手術に耐えられる身体かどうかを確かめる必要もあります。
中には持病などで、手術を受けられない人もいます。
さらに特殊な包茎では、何らかの病気が原因になっていることもあります。
それを突き止めないと、手術後に何らかの問題が出る恐れがあります。
そうしてひと通りの診断と検査が完了して初めて、包茎の手術が行えるようになります。

オーソドックスな切除手術

包茎になってしまう主な原因は、亀頭に被ってしまうほど包皮が余ってしまうことです。
そのためオーソドックスな治療では、その包皮を物理的に切除してしまいます。
基本的には包皮にメスとハサミを入れて、周囲をひと通り切り取ってしまいます。
その後で切除した部分を縫合し、自然治癒によって回復するのを待ったら、包茎が改善された状態になります。
縫合に使用する糸には複数の種類に分かれ、中には吸収されるものもあります。
それを選択した場合は、手術が終わればそのまま糸が取れるのを待つだけで済みます。
もし吸収されない糸を使ったのであれば、手術が終わってから1週間程度が経過した後、改めて病院またはクリニックに足を運んで抜糸をしてもらう必要があります。

また切除をする手術では、取り除く包皮の場所も様々です。
費用が安ければ亀頭の根元部分をシンプルにカットしますが、それだと男性器の中でも感度が高い皮膚や陰茎小帯を切り取ってしまう恐れがあります。
さらに亀頭から陰茎にかけて、色がはっきりと分かれてしまうパターンも多いです。
そのようなことにならないためには、陰茎小帯を残すような線でカットしたり、男性器の根元部分の皮膚をカットしなければなりません。

糸を使ったり切開したりする治療もある

メスを使用した包茎治療の種類には、皮膚を切り取ってしまうのではなく、切り込みを入れるだけのタイプもあります。
特に保険適用の真性包茎治療で選択されることが多い治療方法で、亀頭が剥き出しになれないほど窄まっている先端部分の包皮に切り込みを入れ、剥き出しにできる状態にします。
そして亀頭を剥き出しにした後で、根元側で切った部分を縫合する形です。
比較的シンプルな手術ですが、包皮を取り除くことがないため、真性包茎が改善されてからも仮性包茎のような状態になる可能性があります。
さらに傷跡が目立ちやすいため、人を選ぶ治療法と言えるでしょう。

また自身で包皮を剥くことができる仮性包茎だった場合、切除や切開をしない治療方法も選択可能です。
糸を使って包皮を根元側に引っ張ることで、包皮を剥いた状態を維持できるという治療方法です。
この治療方法は、皮膚にメスを入れないので比較的リスクが低いのが特徴です。

これら包茎の手術は基本的に、そこまで長い時間はかかりません。
手術自体は1時間以内で完了する場合がほとんどです。
したがって手術をするからといって入院をする必要はなく、患部の扱いに気を付ける点以外は、それまでと変わらない日常生活を送ることができます。

まとめ

包茎治療を考えている人が、その内容に関して不安に思うのは特におかしいことではありません。
男性器の問題は非常にデリケートで、他人には触れられたくないと思う人もいるでしょう。
それでも治療をしたいのであれば、せめて基本的な診断や治療の内容は把握しておいた方が良いでしょう。
どのようなことをされるのかを知っておけば、メンタルに余裕が生まれるはずです。

その包茎治療の内容は、患者自身が決める要素も大きいです。
そして切開や切除をする手術を行う場合、一生に一度だけ受けるものです。
そのため治療内容は慎重に決めた方が良いです。

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